あなたのマジックはなぜつまらないのか?メラビアンの法則でマジシャンとしてレベルアップする!
- Ahan magician
- 8月5日
- 読了時間: 12分
更新日:8月28日
みなさんこんにちは!Ahanです。
「このマジシャンつまんなっ!」
そんなことをストリートマジックをしている時に、何度か言われたことがあります泣。
いつもウケるはずの鉄板ネタをやったのに、なぜそう思われたのか…
言われるのはまだ良い方で、どこか肌で感じる「あ、今つまらないっていう空気感出てる。」という雰囲気は本当に最悪...
「あ、はい…分からなかったです。」
「えー、まぁ…すごいですね。」
”しょうがない感”たっぷりの小さな拍手
これらをお客さんから受けたときには、全力で立ち去りたくなりますよね笑。
しかし見る側がつまらないと感じるには必ず原因があります。
大きく分けるとマジシャン側の原因・お客さん側の原因の2つが考えられます。
マジシャン側の原因

まずはマジシャン側の原因から見ていきましょう。様々な要因が考えられますが、おそらくここで紹介する3つが最も大きな原因です。
話が長い
手順が多い
下手
話が長い

相手はあなたに興味があるわけではありません。マジックに興味があるんです。
夏休み前の校長先生の長い話とか「早く終わらないかなー」って思いながら、ほとんど聞いていないですよね。
逆に「好きなアーティストがダラダラ話しているのも聞きたい」というのは、その人のファンだからです。
アーティストが歌わなくても、その人自身が好きだからダラダラ話しているのも相手は聞いてくれます。
もちろん話し方や内容に工夫を持たせて、相手につまらないと思わせないようにすることもできます。
ただそれは少し難しいので、まずは分かりやすく、短くマジックをやるようにしましょう。
手順が多い
手順の多さは、間延びにつながります。
間延びはつまり”何もしていない時間”なので、相手につまらないと感じさせる原因になります。
例)カード当て
トランプを混ぜる
1枚覚えてもらう
真ん中に戻す
そろえる
混ぜる
そろえる
ファンをする
混ぜる
そろえる
カードを当てる
手順とはテクニカルな部分だけでなく、「混ぜる・そろえる・ファンをする」など根本的な部分も含まれます。
トランプを揃える0.5秒でも、3回,4回...となれば合計で2秒3秒の間延びになります。
”あえて”間延びのような時間を作って、相手の興味をひいている場合でない限り、手順はなるべく簡潔にしましょう。
下手
マジックにおいてテクニックはそこまで重要ではないですが、あるに越したことはないですよね。
あえて下手っぴに演じるのと、本当に下手なのはお客さんの目でも分かります。
マギー司郎さんのようなコメディー感あるマジックでも、上手に下手を演じるからこそエンタメになるんです。
不慣れ感がある手さばき
見え見えのパス
早さでごまかそうとする
最初のうちは自分のスマホで撮影をして、自分で自分のマジックをチェックしましょう。しかしある程度練習したら、他の人に見てもらうのが一番良いです。
プロのマジシャンに自分のマジックを確認してもらいたい方はコチラ
お客さん側の原因

次にお客さん側に原因があるパターンを紹介します。
正直、相手に原因がある場合はどうしようもないです笑。
がんばれば興味を引き出すことも可能ですが、エンタメは見たい人に見せるものなので諦めましょう。
例)
見る気がない
マジシャンより優位に立ちたい
そもそも見る気がない
たま~にいますよね。
そもそもマジックを見る気が無い人。
映画でも自分が見たいジャンルと、彼氏彼女が見たいジャンルって違うじゃないですか。相手に合わせて見た映画って、メチャクチャつまんない...
お客さんの中にもそのような人は10人に1人くらいはいます。友達に連れられてとか、酔っ払った勢いでたまたまとか...
こういう方はよほど興味を惹く見た目の良さや、話し方ではない限りマジックを見ようとしません。
だって興味ないんだもん笑。
そういう時は無理矢理にでも興味を引かせてみましょう。
ただしこれれらはあくまでも”これで興味を引いてくれたら良いな”程度にしてください。
やりすぎると嫌われます。
それでもダメなら諦めましょう笑。
マジックはせずにその人の相談に乗るとか、その人の趣味の話を聞くとか...
マジシャンより優位に立ちたい

「あー、それ知ってる」
「よーし、見破ってやるぞ」
このようなお客さんの心理状態は【タネが分からない=ダサい】から来るものです。
つまりはマジシャンや周りの友達に「すげー、良く知ってるね」と、優位な立場になりたいということです。
ただこれは一見悪いように見えますが、とてもいいお客さんです!見る気がない、マジックに興味がない人とは違いマジックを見てくれます。
こういう方には「誰も見破ったことのないマジックをやりますよ。」と言いながら簡単で見破りやすいマジックをしましょう。
そして相手に”勝った”とか”タネが分かった”と思わせればそれでOk!
マジシャン側が「こういう風にマジックを見て欲しい」というのは、相手に関係ありません。マジックをどのように楽しむかは見る人それぞれですから。
ただしそれで相手が「このマジシャン下手くそだ。」など、場の雰囲気が悪くなるような発言が出たらおしまいです。すぐに片付けてその場を去りましょう笑。
マジシャン側にも誰にマジックを見せるかを選ぶ権利はあります。
お客さん側の問題は無視していい
マジックがつまらなくなる原因で、お客さん側に問題がある場合はある程度は無視しましょう。
特にマジシャン側に改善の余地がない場合は、どんなに「お前のマジックつまんない」と言われても無視です。
だって、相手に楽しもうという気持ちが無ければ、どんなにがんばっても無理ですもん。
さっさと終わらせて、テクニックを磨いた方が次につながります。
しかし、何でもかんでも「今のは相手が悪いな」と決めつけるのもダメです。
話しが長くはなかったか
現象までの手順が多すぎではなかったか
コール&レスポンスはできていたか
もちろんこれだけではなく、他にもたくさんの原因が考えられます。
参考程度に、ボクがお客さんが来てからまず見るところは【タメ口がOKかどうか】です。この判断基準で、マジックの演じ方を変えます。
つまらない原因は治せるのか?

しっかりと原因を掴むことができれば、もちろん治すことができます!
マジシャン側につまらない原因がある場合は、大きく2つに分けることができます。
マジックの部分に原因
マジック以外に原因
マジックの部分の原因
マジックの部分とはつまりテクニックや、見せ方のことです。
先ほども言った通り、下手くそに演じるのと、実際に下手な人は素人目でもすぐに分かります。
テクニックが原因の場合の改善方法は、とにかく練習と場数あるのみです。笑
どんなに得意なテクニックでも、人前だと緊張して失敗するなんてことはよくあります。
個人的な感覚として、一人で練習していて10回に1回失敗するマジックは、人前だと2回に1回失敗します。
なので僕が人前でやるマジックは、一人で練習していて100回に1,2回失敗する程度になるまで練習します。
でもただ闇雲に練習しても効率が悪いかもしれません。
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マジック以外の部分の原因
マジシャンなのにマジック以外に原因がある場合が、実は結構多いです。しかも初心者の方が陥りがちな部分...
マジックというのはマジックが始まる前から、およそ半分程度ウケるかどうかが決まっています。
なぜなら人間は55%が見た目で判断されるから。
前田智洋さんのような黒いスーツ
Mr.マリックさんのような髪型
マギー慎司さんの赤いジャケット
このように人は見た目の影響というのがとても大きいです。これはメラビアンの法則といわれるものです。
メラビアンの法則とは?

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学名誉教授であったアルバート・メラビアンが発表したメラビアンの法則は、「感情的なメッセージを伝えたい時に、声のトーンやジェスチャーが話の内容と一致していないと、相手を誤解させてしまう可能性がある。」というもの。
話の内容・話し方・見た目それぞれのバランスや統一感が取れてこそ、相手にしっかりと情報が伝達でき、7%・38%・55%の割合で相手に影響を与えるということです。
例)
オイル&ウォーター
あなたはオイル&ウォーターでどのフレーズを使いますか?
油と水?男性と女性?
これらの単語の選び方は、もちろん大事です。ただしこれら単語の違いによる影響力というのは7%です。
それよりもマジシャン自身の清潔感や全体の話し方を改善するほうが、マジックの凄さが相手に伝わります。
次でマジシャンならではの注意するべき、話の内容、話し方について見ていきましょう。
同じ言葉は繰り返さない
言葉の繰り返しは、話が長い=間延び=つまらないという印象を相手に与えてしまいます。
「同じ言葉なんて繰り返さないよ」という方でも、無意識のうちに繰り返していませんか?
次のよくありそうな文章で、どこが重複しているか一緒に見ていきましょう。
どこが重複しているか分かりますか?ちなみに2か所で言葉の繰り返しがあります。
正解は「上」と「浮く」、「下」と「沈む」
厳密には言葉自体の繰り返しではなく、意味上の重複ですがどちらか一方だけでいいです。
同じ言葉を繰り返さないだけで、間延びが防げるのでみなさんも意識してみましょう。
ゆっくり話せばいいわけではない
相手に分かりやすく、ゆっくりはっきりと話すのは仕事や受験の面接くらいです笑。
マジック中の話を全てゆっくりと丁寧に話していたら、まどろっこしくなってきますよね。
実は今の時代はある程度のスピードで話した方が、聞いている側が理解しやすいんです。ちなみにボクはYouTubeは常に2倍速です。
大事なのは話し方に緩急をつけること!
大切な部分はゆっくり
どうでもいい部分は早く
緩急をどこにつけるかは、その時のマジックや状況に応じて臨機応変に変えましょう。
「混ぜます」や「真ん中に入れます」などは、基本的には流れるように言うのが良いですが、マジックによってはゆっくりと強調したほうがいい時もありますよね。
言葉は相手に合わせる

これは少し難しいですが、慣れれば簡単です。
たとえば年齢の低いお子様やお年寄りの中には、トランプのマークが分からないという方もいます。
そういう時は「スペード・クラブ・ハート・ダイヤ」を使うのではなく、「三角形・三つ葉・ハート・四角形」など、相手に合わせた言葉を使いましょう。
横文字に弱い方であれば”相棒のカード”、横文字の方が理解が早い方であれば”ペアのカード”と、相手に合わせて言葉を選んだ方がマジックがスムーズに進みます。
他にも相手が敬語なのかタメ口なのか、下ネタを言うのかどうか、などもお客さんに合わせましょう。
もちろん自分らしさは忘れないように!
意外と大事な権威性

権威性というのは、おそらくみなさんが思っている100倍は大事です。
野球選手が飲んでいるエナジードリンク
FISM優勝者が今夜Tiktokでライブ
ミスターマリックさんが出演するテレビ
目上の人に対する気遣いともいえますが、それも権威性なんです。
そのアイテムが買いたくなるし、その動画を見たくなりますよね。
「この人が言うなら間違いない」
「この人が出るなら面白い」
権威性というのは、見る人に安心感や信用、メリットを勝手にイメージさせるんです。
逆に言えば、権威性がない人のオススメ品や動画、マジックは全く興味が湧きません。
なぜなら無駄な時間やお金を使いたくないから。
だけど安心してください!
この権威性というのは意外と簡単に作れちゃうんです。
マジシャンとして権威性をどのように高めるか
マジシャンとして権威性を高めるのは実は簡単です。
ここでは2つ紹介します。
1.難しいテクニックの種明かし
種明かしはご法度なイメージが強いですが、見ている人に楽しんでもらうのがエンタメです。
あえて難しいシークレットムーブを、マジックの途中に入れてみましょう。
「すごい!タネは分かってもマネできない」と相手にテクニック的な権威性を見せることができます。
特に団体のお客さんで、その中にマジックに興味がない人がいるときなどに効果的です。
「でも難しいテクニックがまだできない...」
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難しい”あのテクニック”もマンツーマンで一緒に練習しましょう。
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2.マジック歴〇年
歴の長さはそのまま権威性になります。もちろんある程度その歴に相応しいレベルであることが望ましいです。
なんでも3年も継続すれば一人前と言われるので、初心者の方もとりあえず4年と言っちゃいましょう笑。バレません!
もちろん公式な自分のホームページや、イベントなどに呼ばれた際は正しい自分のマジック歴を記載しましょう。
つまらないマジックの原因は改善できる

マジックがつまらないと思われるには必ず原因があります。
お客さんに原因がある場合は、どうにもならない場合があります。
ただしマジシャン側に問題がある場合も多分にあります。
マジシャン側の原因を改善する方法として、メラビアンの法則や権威性を高めるなどを考慮してみましょう。
これらを踏まえつつマジックをすれば、相手に「つまらない」と思われることはほとんどなくなるはずです。
相手をマジックで楽しませつつ、あなたもマジックをやっていて楽しいと思えるようなマジックライフを過ごしましょう!






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